独ダイムラー、トラックのネットワーク化を強化

独自動車大手のダイムラーは3月21日、ドイツのデュッセルドルフを走行する高速道路A52号線で大型トラック3台による追従車群走行(プラトゥーニング走行)を実施した。また、2020年までにトラックのネットワーク化および関連サービス、デジタルソリューションの開発に約5億ユーロを投資する計画も発表した。9月にハノーバーで開催される商用車見本市(IAA)を皮切りに、従来のテレマティクスサービスに加え新しいサービスを市場投入していく計画だ。さらにメルセデスベンツ・トラックスに2016年4月1日付けで新しい事業ユニット「デジタル・ソリューションズ・アンド・サービシズ」を設置すると発表した。

プラトゥーニング走行では、無線LANで複数台の車両を連結し、ドライバーが乗車した先行車両を後続車両が自動運転で追従し、一群となって走行する。車間距離を小さくすることによる道路容量の増加や空気抵抗の減少による燃費向上、渋滞緩和、交通事故の減少などの効果が期待されている。ダイムラーによると、今回の走行では、燃費が7%改善し、走行に必要な道路面積は約半分に削減することができた。

ダイムラーは子会社フリートボードを通して2000年からテレマティクス事業を展開しており、現在は顧客約6,000社が運営する約18万台がフリートボードのシステムを採用している。フリートボードのシステムは他のメーカーのトラックでも利用することができる。

北米市場では、提携先のゾナー・システムズ(Zonar Systems)を通してテレマティクスサービス事業展開してきた。2015年末にはダイムラーの米子会社(DTNA)がゾナー・システムズに小株主として資本参加し、協力関係を強化した。

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