ダイムラーが東欧に新工場建設を検討、ポーランドが誘致に積極姿勢

独自動車大手のダイムラーが東欧に2020年までの建設を検討する新工場の誘致にポーランドが積極姿勢を示しているもようだ。メディア報道によると、ダイムラーは当初、乗用車部門メルセデスベンツカーズの完成車工場およびエンジン工場の2工場をロシアに建設する計画だったが、同国の政治・経済の不安定化を受けて新工場を東欧に建設することも検討しているという。

独業界誌『オートモビルプロダクション』によると、メルセデスベンツカーズの生産・サプライチェーン管理を担当するマークス・シェーファー取締役は3月に開催されたジュネーブモーターショーで同誌に対し、東欧で後輪駆動アーキテクチャ(MRA)プラットフォームの生産能力を増強する計画があることを認めている。同誌によると、新工場の建設地は年内に決定する見通し。

また、同誌によると、建設候補地としては、ポーランド南西部のレグニツァやカミエンナ・グラ、ポーランド南部のカトヴィツェなどが有力視されている。

ポーランドの現地経済紙『プルス・ビズネス』によると、同国政府はダイムラーに対し、新工場の建設用地について積極的な交渉を持ちかけているもよう。ポーランドは印タタ・モーターズ傘下の英高級車メーカー、ジャガー・ランドローバー(JLR)の新工場建設でも誘致に動いていたが、最終的にJLRは昨年、スロバキア西部のニトラに新工場を建設すると発表、誘致合戦に敗れている。

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