BMW、ライドシェアリング事業参入も=独『シュピーゲル・オンライン』誌

独『シュピーゲル・オンライン』誌によると、独高級車大手のBMWはライドシェアリングサービス事業への参入を検討しているもようだ。同社のペーター・シュヴァルツェンバウアー取締役(MINI/モトラッド(二輪)/ロールスロイス/BMWグループ・アフターセールス担当)は同誌に対し、「我々のカーシェアリングをさらに拡大してライドシェアリングの方向へ発展させることは想像できる」との見解を示した。ただ、具合的なコンセプトの可能性についてはコメントを控えた。

ライドシェアリングとは、自家用車をタクシーとして利用するサービスで、米配車サービス大手ウーバーが携帯端末アプリからタクシーの配車を依頼できるサービスを展開し、世界で注目を集めている。中国ではディディ・クアイディ(滴滴快的)が同様のサービスで成功している。ただ、ドイツやフランスでは自家用車のタクシー利用は違法としてサービスの提供を禁止されている。

シュヴァルツェンバウアー取締役はライドシェアリング事業への参入について、カーシェアリング事業での経験を生かすことができると述べる一方、「BMWが(ライドシェアリング事業で)成功したければ、すべての関係者の合意を得なければ実現しないだろう」との見解も示した。

■ 新興企業との提携も

同取締役は具体的なコンセプトについてはコメントを控えたが、『シュピーゲル・オンライン』誌では、例えば、学生のような個人がカーシェアリング用の車両を使ってライドシェアリングサービを提供することも可能ではないかと分析している。また、ライドシェアリング事業を展開するにあたり、ライドシェアリングアプリを提供するドイツの新興企業ヴンダーカー(WunderCar)のような提携先が必要になると予想している。

ヴンダーカーは、ライドシェアリングアプリを開発・提供しており、ブタペスト、プラハ、ワルシャワ、イスタンブールでサービスを提供している。昨年はBMWが同社に資本参加するとの憶測も広がったが、独レンタル大手シクストのコンスタンティン・シクスト取締役が、シクスト傘下の投資ファンドではなく、同氏が運営する出資ファンドを通してヴンダーカーに資本参加した。

シクストはBMWのカーシェアリングサービス「ドライブナウ」で提携関係にある。

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