トヨタ紡織は3月31日、欧州事業を再編すると発表した。自動車部品メーカーのメガテック・インダストリーズ(リヒテンシュタイン)に内装事業の一部を売却し、ドアトリム事業の一部については同社と合弁会社を設立する。
具体的には、紡織オートモーティブヨーロッパ(ドイツ、ゲーレッツリート市)、紡織オートモーティブポーランド(ウイッチ県)、紡織オートモーティブチェコ(ピルゼン州)の3社の全株式を売却する。また、トヨタ紡織ヨーロッパ(ベルギー、ザベンタム市)のミュンヘン支店の事業のうち、自動車シート事業を除く内装事業を売却する。
なお、トヨタ紡織の独自開発生産技術である「天然繊維同時成形技術」を活用したドアトリム事業については、メガテック・インダストリーズと合弁会社を設立し、両社のノウハウや顧客基盤を今後の事業に生かしていく。
天然繊維ドアトリムの生産を事業とする合弁会社メガテック・紡織・ヨーロッパは2016年6月の設立を予定している。チェコのピルゼンに本社を置き、資本構成は、メガテック・インダストリーズとトヨタ紡織がそれぞれ50%とする。
独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、ドイツ、ポーランド、チェコの3工場を合わせた従業員数は約2,100人。トヨタ紡織ヨーロッパはトヨタ紡織の100%子会社で、8カ国(フランス、ドイツ、ポーランド、スロバキア、チェコ、ロシア、トルコ、南アフリカ)に14工場(従業員数:6,300人)を持つ。