独自動車部品大手のボッシュは、ステアリングシステム子会社ボッシュ・オートモーティブ・ステアリング(AS)の独ビーティッヒハイム・ビッシンゲン工場で人員削減を行う。同措置について、事業所委員会(従業員の代表機関)および金属労組IGメタルとこのほど合意した。
独業界紙『オートモビルボッヘ』(4月22日付、電子版)によると、ボッシュASはコスト上の理由からビーティッヒハイム・ビッシンゲン工場の油圧ポンプの生産をベルリン工場へ移管する。これにより、同工場の従業員数を現在の480人から約300人に削減する。経営上の理由による解雇は2021年まで実施しないことで労使で合意しており、早期退職や高齢労働者パートタイム制度、他の拠点への移籍などで対応する。
ティッヒハイム・ビッシンゲン工場では、電動ステアリング関連の部品を引き続き生産する。また、他の分野でエンジニア80人を新規採用する計画もある。
ボッシュは2015年初め、独同業ZFとの合弁会社ZFレンクシステムの完全子会社化を完了した。ZFは米自動車部品大手TRWオートモーティブの買収に伴う競争法上の懸念を解消するため、ZFレンクシステムの持分をボッシュに譲渡した経緯がある。
ボッシュASの従業員数は約1万4,500人。うち、約6,000人がドイツの拠点に勤務している。