ドイツ連邦陸運局(KBA)が3日発表した2016年4月の乗用車新車登録は31万5,921台となり、前年同月に比べ8.4%増加した。1~4月の累計は前年同月比5.6%増の110万7,345台だった。
ドイツ自動車工業会(VDA)によると、3月は前年同月に比べ営業日が1日少なかったため前年並みにとどまったが、4月は前年同月よりも営業日が1日多かったため増加幅が大きかった。3~4月の2カ月の登録台数は前年同期に比べ4%増加した。
VDAは販売好調を受け、2016年通期の乗用車市場の予想をこれまでの前年比1%増から上方修正し、前年比3%増の330万台に引き上げた。
KBAによると、4月の新車登録のうち個人の割合は全体の34.9%だった。燃料別では、ガソリン車が全体の51.4%(前年同月比11.0%増)、ディーゼル車は47.0%(5.8%増)を占めた。ハイブリッド車は前年同月比28.9%増の3,726台となり、うちプラグインハイブリッド車は964台(4.2%減)だった。電気自動車は604台にとどまり、前年同月に比べ11.7%減少した。
4月のブランド別の登録台数は、最大手のフォルクスワーゲン(VW)が前年同月比3.1%増の6万4,577台となり、市場シェアで20.4%を確保した。ドイツ勢はいずれも前年同月を上回り、中でもMINI(25.4%増)、ポルシェ(22.4%増)、メルセデス(22.0%増)は大幅な2ケタ増の伸びを示した。
国外ブランドで最大手のシュコダは1万6,613台(5.4%増)、以下、ルノー(1万1,775台、0.4%減)、現代(9,554台、6.2%増)が続いた。
日本勢は、スバル(8.6%減)とスズキ(18.7%減)が前年を下回ったが、ホンダ(90.1%増)とマツダ(34.3%増)は大幅な2ケタ増、レクサス(17.2%増)、トヨタ(10.4%増)も10%以上の伸びを確保、三菱自(9.7%増)、日産(0.8%増)も前年実績を上回った。
■ 4月の輸出は13%増、国内生産も14%増加
ドイツ自動車工業会(VDA)によると、4月の輸出は前年同月比13%増の41万4,600台、生産も14%増の54万6,500台と大きく伸びた。国内受注は前年同月に比べ約2%増えた一方、国外からの受注は3%減少した。
1~4月の累計では、輸出が前年並みの152万1,200台、国内生産は3%増の201万5,800台だった。国内受注の1~4月の累計は、前年同期比約1%増、同期の国外からの受注も1%増だった。