独自動車大手のBMWは5月25日、ベンチャーキャピタル子会社のBMWアイベンチャーズ(BMW i Ventures)を通して米新興企業のスクープ・テクノロジーズに資本参加したと発表した。スクープ・テクノロジーズは携帯端末向けの自動車相乗りアプリ「スクープ」を提供している。
「スクープ」は2015年8月にカリフォルニア州のプレザントンでサービスを開始した。大手企業やオフィスパーク、地方自治体などと提携しており、社内あるいは近隣の企業の従業員をネットワークで結び、従業員がアプリにドライバーあるいは同乗者として相乗りの希望を入力すると、最も効率の良い相乗りのパートナーをマッチングする仕組み。スクープは現在、カリフォルニア州のサンフランシスコ、パロアルト、サニーベール、ノース・サン・ホセにもサービスを広げている。
BMWアイベンチャーズのウルリッヒ・クエイ社長はスクープへの出資について、「都市交通や市内の駐車スペース不足の問題を解消する大きな助けとなり、従業員の移動における環境負荷の低減(持続可能な移動)をサポートすることもできる」と述べ、両社の協力により、米国でも課題となりつつある都市交通問題の解決策のひとつとして実用的な相乗りサービスを提供できることに期待を示した。