独自動車部品大手のエルリングクリンガーは6月7日、同国の自動車部品大手ブローゼからドアモジュールキャリアの大型受注を獲得したと発表した。オルガノシートと呼ばれる軽量な繊維強化材を基材としたドアモジュールキャリアで、ハンガリー、メキシコ、中国の3工場で生産する。このモジュールキャリアは大手自動車メーカーが製造するコンパクトクラスのモデルに組み込まれる。
契約規模は2024年までの出荷期間の総額で1億ユーロを超える。エルリングクリンガーは今回の受注を受け、ハンガリーとメキシコで工場を拡張し、中国では新工場を建設する。ハンガリー工場では2017年末に、中国とメキシコの工場では2018年に生産を開始する予定。
このドアモジュールキャリアは、オルガノシートを成形し、さらに射出成形によりシート上に樹脂部品を成形する方法で製造する。軽量なため燃費改善やエミッション低減に寄与する利点がある。また、エルリングクリンガーは将来戦略として、駆動システムへの依存度を引き下げる方針で、ドアモジュールキャリアはエルリングクリンガーが製造する車体に組み込まれる構造部品の一つとなる。