将来の自動車産業の形成で完全自動運転を重視=BMW開発担当取締役

独高級車大手BMWのクラウス・フレーリッヒ開発担当取締役は、米インテル、イスラエルのモービルアイとの自動運転車の開発提携に関する記者会見で、デジタル化は自動車産業に大きな変化をもたらすと述べ、「将来のモビリティは、高速電気通信技術から完全自動運転車までに及ぶコネクテッドビーグルによって大部分が特徴づけられるだろう」との見解を示した。また、自動運転の分野では、同社の原則である「安全とプライバシーが第1、事業の可能性は2番目」を堅持する方針を強調した。

同取締役によると、BMWグループは将来の自動車産業の形成における主導的な役割を目指す中で、完全自動運転がカギになると予測している。同分野では、◇高精度のリアルタイム地図◇最新のセンサークラスター◇リアルタイムで周辺環境を掌握し、運動制御を行うための人工知能を備えた高度な処理能力◇システムインテグレーション――が必要になると見ている。また、これらを達成する上で、社内の能力向上と適切なパートナー企業との協業の2つが極めて重要であると考えているとした。

今回の提携では、高度なコンピュータビジョンや機械学習市場のリーダーであるモービルアイ、半導体技術や一流のハードウエア・ソフトウエアセキュリティを備えたバックエンドソリューションを持つインテルと協力する。BMWは、安全性やソフトウエア標準、運動制御、エンドツーエンドのシステムインテグレーションなど自動車に関するノウハウを提供する。

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