独自動車大手のBMWは7月21日、クラウス・ドレーガー調達・サプライチェーン担当取締役(59)の後任として、マークス・デュースマン氏(47)が10月1日付けで就任すると発表した。BMWでは、取締役が60歳までに定年退任する慣例がある。
マークス・デュースマン氏は2007年にBMWザウバーF1チーム(当時)のパワートレイン分野の責任者として同社に入社した。その後、ドライビング・ダイナミクス分野の責任者に就き、直近では開発部門でパワートレイン全般を統括していた。
大学では、機械工学を専攻。1992~1995年はメルセデスベンツでV型12気筒エンジンの設計技師として、1995~2003年は開発サービス会社FEVに勤務。2004年にはダイムラークライスラーの新型ディーゼルエンジン部門を統括していた経歴を持つ。
クラウス・ドレーガー取締役は、大学で機械工学を専攻し博士号を取得した後、1985年にトレーニーとしてBMWに入社した。取締役には2006年に就任、2012年まで開発担当取締役を務め、2012年9月から現職に就いている。開発担当取締役時代には、エフィシェントダイナミクスやデジタルネットワーク化を推し進めると同時に、サブブランド「BMW i」による電気駆動車の開発に取り組んだ。
■ ダイムラー、販売担当に女性取締役
独自動車大手のダイムラーも7月21日、役員人事を発表した。乗用車ブランドであるメルセデスベンツ・カーズのオラ・ケレニウス取締役(47)の後任として、2017年1月1日付けでブリッタ・ゼーガー氏(46)が乗用車ブランドであるメルセデスベンツ・カーズの販売担当取締役に就任する。ケレニウス取締役はダイムラーグループリサーチおよびメルセデスベンツ・カーズ開発担当取締役に就任する。
ゼーガー氏は、大学で経営学を専攻、1992年にダイムラーグループに入社した。2013年3月から2年間、メルセデスベンツの韓国法人の社長兼最高経営責任者(CEO)を務めた後、2015年5月からはメルセデスベンツのトルコ法人の社長兼最高経営責任者(CEO)として、同国におけるトラック・バス事業全般を統括している。
ダイムラーはこのほか、ヴィンフレート・ポート取締役(人事・労務、IT、メルセデス・バン担当)(57)の契約を2022年4月30日まで5年間、延長する人事も発表した。同取締役は2009年に初めて取締役に就任、現在の任期は2017年4月までとなっていた。