独電線大手のレオニは8月16日、詐欺被害に会ったことが2016年8月12日に発覚したと発表した。書類と身分の偽装、電子通信経路を活用した詐欺行為で、総額で約4,000万ユーロが国外の口座に送金されたという。同社では、刑事警察に届け出を出したほか、取締役会が直ちに調査を開始し、損害補償や保険請求の可能性を調べている。ITインフラやデータセキュリティ上の被害はないと説明している。
メディアが同社筋から得た情報によると、犯人はレオニの社員になりすまし、他の社員に対して特別な権限を要求したという。世界的に活動する犯罪組織が関係していると見られており、FBIは被害総額を100カ国で31億米ドル(28億ユーロ)と試算している。
レオニは現時点では今回の被害が業績予想にどの程度影響するかは予測できないとしているものの、同社の流動資金に大きな影響はないと説明している。