ドイツポストは8月23日、子会社のストリート・スクーターが生産する郵便集配業務用の電気自動車「ストリート・スクーター」の累計生産が1,000台に達したと発表した。今後さらに同モデルの生産を拡大する計画で、2017年から年1万台を生産する。中期的には国内の集配業務車すべてを電気自動車に転換する方針。ドイツ連邦環境省はドイツポストのプロジェクトに今後4年間で約950万ユーロを支援する。
ストリート・スクーターは、アーヘン工科大学(RWTH)が中心となって2010年に設立した新興企業で、ドイツポストとストリート・スクーターは2011年に集配業務に適した電気自動車の開発で協力を開始した。2012年に最初のプロトタイプを発表し、2013年にはストリート・スクーターの試験導入を開始している。ドイツポストは2014年12月に同社を買収した。
「ストリート・スクーター」は、全長4.64メートル、幅2.09メートル、高さ2.03メートルで、積載重量は650キログラム。1回のフル充電による航続距離は最大80キロメートルで、最高時速は最大80キロメートル。
独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』によると、ストリート・スクーターが現在生産している電気自動車は、「Work」と呼ばれるモデルで、同社はより積載容量が大きい「Work L」やさらに大型モデルの開発も進めている。また、ストリート・スクーターの購入を希望する外部からの問い合わせもあり、年内にも外販について最終決定する見通し。