ドイツの連邦運輸デジタルインフラストラクチャー省(BMVI)は、鉄道分野向けの燃料電池およびバッテリー技術の開発を支援している。ドイツでは架線が整備されていない鉄道区間が全体の約40%を占めている。同区間を走行しているディーゼル車両に替わるゼロエミッション電車として、燃料電池やバッテリーを搭載した電車の開発を支援する。
BMVIのドブリント大臣は、ベルリンで9月20 ~23日まで開催された国際鉄道技術専門見本市「InnoTrans」で燃料電池を搭載した電車を披露した。これは仏重電大手アルストムが開発した車両で、ドイツの工場で製造された。2018年から近距離交通用電車として運行を開始する予定。
BMVIは当該電車に対し、水素・燃料電池技術に関する国家技術革新プログラム(NIP)を通して約800万ユーロを支援した。
BMVIは「InnoTrans」でこのほか、カナダの鉄道車両大手のボンバルディアに、バッテリーを搭載した車両に関するプロジェクトBEMUに関する趣意書を受け渡した。BMVIは、エレクトロモビリティ支援ガイドラインの枠組みを通して、同プロジェクトに約400万ユーロを支援する。