独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は9月28日、今年5月に戦略提携を発表したイスラエルに拠点を置く配車アプリの新興企業ゲットとモスクワで最初の共同イニシアチブを開始すると発表した。ゲットのサービスを利用するドライバーを対象に、VW「ポロ」、VW「ジェッタ」、VWのチェコ子会社であるシュコダの「ラピッド」または「オクタビア」の4モデルのいずれかの購入を決めた場合、特別パッケージを提供する。
ロシアでは、「eヘイリング(e-hailing)」と呼ばれるスマートフォンなどのアプリを使った配車サービス市場が急速に拡大している。eヘイリングの利用率が欧州でも最も高い国の一つであることから、両社はロシアを最初の共同イニシアチブ実施国に決めた。
また、共同イニシアチブの開始に先立ち、タクシー車両のオーナーにアンケート調査を実施し、VWの「ポロ」、「ジェッタ」、シュコダの「ラピッド」、「オクタビア」の4モデルが特別パッケージに適するモデルであると判断した。
4モデルのうちいずれかを購入するドライバーには、VWの自動車金融子会社であるVWファイナンシャル・サービスを通して、魅力的な金融サービスや保険条件を提供する。また、頭金の支払いや融資審査の手続きも簡易化し、タクシー事業に参入し易くした。
ロシア市場に特化した今回のパッケージは、ゲットが提供し、VWは現地のVWまたはシュコダのディーラーを通して車両を販売する。当初は、ゲットのサービスを特に多く活用しているドライバーを対象とするが、その後サービス対象を段階的に広げていく。