トヨタ自動車は10月20日、ポーランド南西部にある2工場でハイブリッド用部品とガソリンエンジンをそれぞれ生産すると発表した。今回の生産品目の追加に伴い、約1億5,000万ユーロを投資する。
ヴァウブジフでガソリンエンジンとマニュアルトランスミッションを生産しているトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ポーランド(TMMP)では、2018年からハイブリッドパワートレインの構成部品であるトランスアクスルを生産する。欧州で生産するハイブリッド車には現在、日本で生産したハイブリッド用トランスアクスルを搭載しているが、2018年からは生産をTMMPに移管する。
TMMPで生産するハイブリッド用トランスアクスルは、「オーリス・ハイブリッド」、「オーリス・ツーリング・スポーツ・ハイブリッド」のほか、今年末に生産を開始する新型クロスオーバー「C‐HR」にも搭載する予定。
トヨタ自動車の欧州統括会社トヨタモーターヨーロッパ(TME)は、中期目標として、ハイブリッド車の販売比率を現在の約30%から2020年までに50%に引き上げることを目指している。
■ ディーゼルエンジン工場でガソリンエンジンも生産
ラスコビツェで1.4リットルと2.2リットルのディーゼルエンジンを生産するトヨタ・モーター・インダストリーズ・ポーランド(TMIP)では、2017年2月から「ヤリス」向けに1.5リットルのガソリンエンジンの組み立てを開始する。2019年後半からは2.0リットルのガソリンエンジンの生産も開始する。
ガソリンエンジンの生産により、ガソリン、ハイブリッド、電気自動車など欧州市場におけるニーズの多様化に対応するほか、TMIPの生産技術を高めて競争力を強化する。