独コンチネンタル、48Vハイブリッドを量産モデルに供給

独自動車部品大手のコンチネンタルは10月20日、同社の48ボルト(V)電源を使用したマイルドハイブリッドシステムがルノーのディーゼル車「セニック」と「グラン・セニック」の2モデルに2016年末からが搭載されると発表した。同社の48Vハイブリッド駆動システムが量産車に搭載される初めてのケースとなる。同システムはドイツのニュルンベルク工場で生産している。

コンチネンタルによると、48Vハイブリッドシステムは、比較的小さなコスト負担で燃費と窒素酸化物(NOx)を低減できるコスト効率の良さが特長という。同社の製品は、従来のスターター・ジェネレーターの代わりに、定格出力6kW(暫定出力10kW)の電気モーターを組み込み、ベルトでクランクシャフトを駆動する仕組み。コスト負担が少ないため、中型クラスの車両に搭載しやすい。

また、電気モーターがブレーキエネルギーを電気に変換して小型電池に充電し、内燃エンジンの負担を軽減するため、ディーゼル車に搭載すれば特に市内交通でのNOxや排ガスに含まれる粒子状物質の排出量を削減することができると説明している。

ルノーは同システムの搭載により、ディーゼル車で走行100キロメートルあたりの燃費を3.5リットルに、二酸化炭素(CO2)排出量は新型「セニック」で走行1キロメートルあたり92グラムに抑えることを目指している。

同社の48Vハイブリッドシステムは今後さらに、欧州、中国、北米でディーゼル車やガソリン車の量産車に搭載される予定。コンチネンタルは48V駆動システムの市場規模が今後数年以内に大きく成長すると見込んでおり、同社でハイブリッド・電気自動車事業部門を統括するルドルフ・シュタルク氏は、「2025年には世界で生産する自動車の約5台に1台の割合で48V駆動が導入されるだろう」との見通しを示している。

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