独クーカ、受注好調も減収

独産業用ロボット・機械設備大手のクーカ(KUKA)は9日、2016年第3四半期(7‐9月期)決算の売上高が前年同期比1.5%減の7億1,090万ユーロの減収となったと発表した。同期の受注高は9億8,750万ユーロと、前年同期に比べ42.1%拡大した。自動車や他の工業界からの受注が好調だった。

2016年1‐9月期の売上高は、前年同期比7.1%減の20億4,410万ユーロ。受注高は、前年同期比23.1%増の26億2,740万ユーロに拡大した。

クーカは受注好調も減収となった主因として、HLSグループと金型部門の売却による影響や、受注獲得から出荷までに時間差があることを挙げている。

2016年通期については、売上高を約30億ユーロに下方修正した。上半期(1‐6月期)の減収を2016年下半期(7‐12月期)に盛り返すことができないため、と説明している。EBITベースの売上高利益率は5.5%以上に据え置いた。

■ 北米の宇宙航空事業を売却

クーカは同日、北米の宇宙航空事業を売却すると発表した。中国家電大手の美的集団(ミデア・グループ)によるクーカの買収成立には、当局の認可が必要となるためで、米当局からの認可を確実に得るため、当該事業の売却を決めた。同事業部門は民間および軍事用の航空機を生産するためのロボットを製造している。クーカは同部門の売却が2017年第1四半期にも完了するとの見通しを示している。

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