独シーメンス、米メンター・グラフィックス買収

独電機大手のシーメンスは14日、集積回路(IC)の設計ソフトウエアやオートメーション・ソフトウエアなどを提供する米ソフトウエア会社のメンター・グラフィックス(以下、メンター)を買収すると発表した。産業ソフトウエア事業を強化する。

両社は14日、シーメンスがメンターの株式を1株当たり37.25米ドルで現金で買収する条件で合意した。同価格は、企業価値で45億ドルに相当し、11月11日の終値を21%上回る。メンターの経営陣はシーメンスの買収提案を支持している。

メンターは米オレゴン州のウィルソンヴィルに本社を置き、世界32カ国に従業員を持つ。2016年度(2016年1月31日締め)の売上高は約12億ドル、売上高利益率は20.2%だった。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、メンター・グラフィックスは自動車業界向けの売上高が全体の約20%を占めている。

シーメンスはメンターを買収後、デジタル・ファクトリー部門に統合する。メンターの事業は主に、同部門の製品ライフサイクル管理(PLM)ソフトウエア事業に寄与するという。また、メンターの技術は、ネットワーク化されたスマート製品や自動運転技術などに活用できる。

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