独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は17日、2017年4月から独東部のドレスデン工場で電気自動車「eゴルフ」を生産すると発表した。同工場には、「eゴルフ」の生産体制を整備するため2,000万ユーロ以上を投資する。
ドレスデン工場は「ガラスの工場」と呼ばれる近代的な工場で、2016年3月までVWの最高級モデル「フェートン」を生産していた。フェートンは、VWの排ガススキャンダルを受けた事業戦略の見直しにより、2016年3月で生産が中止となった経緯がある。
同工場は現在も、エレクトロモビリティやデジタル技術など、未来のモビリティを体験できる施設として運営されている。これまでに延べ7万5,000人が同施設を訪れたという。
「eゴルフ」は現在、ボルフスブルクにある本社工場で生産している。来春以降は、本社工場とドレスデン工場の2拠点で同モデルを生産する体制となる。ドレスデン工場では、1シフトで「eゴルフ」を生産するという。また、ドレスデン工場では、「eアップ」「eゴルフ」「ゴルフ GTD」「パサート GTE」の納車イベントも実施する。
独『フランクフルターアルゲマイネ』紙によると、ドレスデン工場では当初、1日あたり35台を生産する。生産能力は1日あたり100台ほどあり、需要拡大に応じて、生産規模を拡大することができる。