関西ペイント(大阪市中央区)は12月6日、欧州の塗料メーカー、ヘリオスグループを買収すると発表した。同社は中期経営計画において事業のグローバル展開を加速している。ヘリオスグループの買収により、欧州市場への参入を本格化する。
関西ペイントは、同グループの持ち株会社であるアナガブ(ルクセンブルク)や、ヘリオスグループの株式を保有するリング・インターナショナル・ホールディング(オーストリア、以下リング)などの株主から同グループの全株式を取得して100%子会社化する。取引規模は総額で約700億円となる。同取引は、各国の競争当局の認可を得て、2017年3月に成立する見通し。
アナガブは、リングがスロベニアの塗料メーカー、ヘリオス・ドムジャレを買収した際、2014年1月に設立した持ち株会社。ヘリオスグループは、鉄道車両など工業用塗料分野に強い。現在、中東欧、西欧、ロシアなど欧州諸国で事業を展開している。
関西ペイントの石野博社長は、リングの本社のあるウィーンで同日、株式譲渡契約書(SPA)の締結後、スロベニアにあるヘリオスグループの本社を訪問した。