独産業機械メーカーのグロープ・ヴェルケ(以下、グロープ)は2月15日、イタリアの同業DMGメッカニカの資本の100%を買収し、2017年1月末に完全子会社にしたと発表した。これにより、エレクトロモビリティ分野の製品や研究開発を強化する。
グロープでは、大手自動車メーカーから、電気モーターやバッテリーモジュールなどエレクトロモビリティ関連の部品を生産するための産業機械の開発案件が増えており、当該分野の研究開発を強化している。
DMGメッカニカは、イタリアの電気モーター向け巻き取り機械メーカーのスピンオフ企業として1992年に創業した。イタリア北西部のトリノに本社を置く。電気モーターやオルタネーター、発電機用の固定子を生産するための機械やプラントを製造しており、電気モーターメーカーや自動車業界のサプライヤーを顧客に持つ。中国のエレクトロモビリティ市場にも強い事業基盤がある。2016年の売上高は1,000万ユーロ、従業員数は40人。
グロープは、ドイツ南部のミンデルハイムに本社を置く同族企業で、マシニングセンタや組立装置などを生産している。DMGメッカニカの買収により、エレクトロモビリティ分野の製品の幅を広げるとともに、同分野の研究開発をさらに強化していく。
DMGメッカニカでは、経営陣や従業員が引き続き残り、今後はグロープ傘下のグループ企業として独立経営を維持していく。