独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)傘下の商用車大手MANトラック・アンド・バス(以下、MAN)はこのほど、オーストリアのコンソーシアム「持続可能な物流のためのカウンシル(CNL)」と電気トラックの開発および実証試験で協力すると発表した。2017年末にMANの電気トラック9台の実証試験を開始する予定。実証試験の結果は、MANが製造する電気トラックの量産モデルの開発などに役立てる。
この実証試験には、食品流通大手のホーファー、スパー、レーヴェ、メトロ、ビール大手のシュティーグル、自動車製造大手のマグナ・シュタイヤー、物流大手のシャヒンガー、クヴェーエンベルガー、ゲブリューダー・ヴァイスの9社が参加する。実証試験に投入する電気トラックは、オーストリアのシュタイヤーにあるMAN工場で製造する。
MANは2018年末からシュタイヤー工場で電気トラックの小規模生産を開始する。2021年初めには市街地での配送業務向けの電気トラックの量産を開始する計画。また、2019年末からは、純粋な電気駆動の都市バスの量産を開始する計画もある。
オーストリアのCNLは、2014年に設立されたコンソーシアムで、小売、物流、製造の分野からオーストリアの大手企業15社が参加している。ウィーン農科大学を拠点とし、電気トラックや持続可能な市街地での物流業務、倉庫物流などのテーマに取り組んでいる。