ドイツ連邦陸運局(KBA)は、KBAが拠点を置くシュレースヴィヒ・ホルシュタイン州のフレンスブルクから近い同州のレックに、独自に排ガス試験を実施するための試験走行レーン施設を整備するもようだ。レックにある連邦陸軍の旧飛行場に建設する予定という。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、試験対象となるのは、レンタカー会社と自動車工場の車両で、個人が保有する車両は試験対象にならない見通し。
独自の排ガス試験用コース施設の開設は、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)による排ガス規制逃れを受けた措置。KBAは、独技術監査大手のテュフとデクラに排ガス試験を委託していたが、VWの不正を見抜けなかったとして批判を受けた。
『オートモビルボッヘ』紙によると、KBAはすでに、実際に走行中の車両を試験することができる車載式排出ガス測定システム(PEMS)2台を調達している。この測定システムは、KBA職員の研修が終了次第、導入が可能という。
ドイツ連邦政府はさらに、実験装置などを備えた検査施設も開設する計画であり、1月にフレンスブルク近郊のハリスレーに建物を購入した。同建物を改築した後、年内にもKBAの職員が業務を開始する予定という。