中国自動車大手の吉利汽車(Geely Automobile)は、2020年までに「世界の自動車メーカートップ10」および「最も人気と競争力のある中国自動車メーカー」になることを目標に掲げている。同社が昨年設立した新ブランド「Lynk & Co.」のアレン・ヴィッサー副社長は独業界紙『アウトモビルボッヘ』のインタビューの中で、ドイツ市場への参入は2019年を予定していると明らかにした。
吉利汽車は今年、国内外で100万台の自動車販売を見込んでいるが、2020年までに2倍の200万台に拡大することを計画している。目標達成には新ブランド「Lynk & Co.」の世界展開が大きな鍵を握るという。
新ブランドは吉利汽車が2010年にフォードから買収したボルボ・カーズのプラットフォームやパワートレイン、プラグインハイブリッドシステムを採用し、開発や走行試験などをスウェーデンにおいて共同で実施するため「メイド・イン・チャイナ」のイメージを払拭し、安全性を保証する。また、コネクティビティ(つながる車)にも力を入れる。「ボルボの安全性と我々が開発するコネクティビティを結びつける」と吉利汽車のデービット・グリーンCDOは強調する。新ブランドの自動車はアプリで開閉でき、使用していない時はカーシェアリング車として貸し出すこともできる。新ブランド「Lynk & Co.」は4年以内に世界市場で50万台の販売を目指している。