ドイツ連邦参議院(上院に相当)は12日、高度自動運転車の公道走行を可能とする道路交通法改正案を可決した。ドイツ連邦議会(下院に相当)はすでに同改正法案を可決していることから、同改正法案の発効が決まった。
同改正法では、特定の状況に置いて運転操作をシステムに委ねることを認めるものの、自動運転機能を使って走行していても、事故が起きた際などの責任は原則として運転者にあると定めている。高度自動運転車および完全自動運転車は、運転者が乗車していないドライバーレス車ではなく、ドライバーが常に、自動運転から手動運転に切り替える、あるいは、自動運転機能を解除することができる車両と定めている。
ドライバーは運転操作を自動運転機能に委ね、インターネットで情報を検索したり、電子メールを確認することも可能になるが、自動運転システムが手動運転への切り替えを求めた場合や、タイヤのパンクなどで自動運転が不可能な状況に陥った場合には、ドライバーが運転しなければならない。
また、走行時の主要データを取集する「ブラックボックス」の搭載を義務付けている。事故が発生した場合、「ブラックボックス」のデータを分析し、人的ミスか技術的な問題であったかを判定できるようにしている。