車載エアコンの制御パネルなどを開発・生産するドイツのベーア・ヘラ・サーモモコントロール(BHTC)は6月28日、フィンランド南西部のタンペレに新たな研究開発(R&D)センターを開設した。ディスプレーやタッチスクリーン技術の開発に重点を置く。同センターに勤務する開発エンジニアは2018年初めまでに20人以上となる見通し。
同R&Dセンターは、自動車コックピット(操縦席)の新しい操作コンセプトやユーザー・インターフェースの開発に取り組む。
BHTCはタンペレに同センターを開設した理由として、フィンランドの通信機器大手ノキアや米マイクロソフトがノキアのデバイス事業を買収して設立したマイクロソフト・モバイルに所属していた技術チームの経験を生かすため、と説明している。
新R&Dセンターの責任者には、ノキアで管理職を務めた経験と、マイクロソフト・モバイルの経営幹部としてワイヤレス接続ハードウエア分野に従事していた経歴を持つフィンランド出身のヴェサ・ペリ氏が就任する。
BHTCは、1999年に独自動車照明・電子部品大手のヘラーと自動車用の空調機器やエンジンの冷却システムの大手であるベーアが折半出資で設立した合弁会社。BHTC の2016年の従業員数は2,120人、売上高は4億1,500万ユーロだった。