ドイツ南西部のバーデン・ヴュルテンベルク州で7月31日、新しい水素供給ステーション2カ所の営業が開始された。これにより同州にある水素供給スタンドは計9カ所、ドイツ国内全域では計32カ所となる。新設したステーションは、ドイツ全域を網羅する水素供給スタンド網の整備を目指して設立された合弁会社「H2モビリティ」に参加する工業ガス大手のリンデ、自動車大手のダイムラー、石油大手のシェルが建設した。
新設したのはジンデルフィンゲンとプフォルツハイムで、それぞれ高速道路のA8号線(プフォルツハイム)およびA81号線(ジンデルフィンゲン)に設置した。ジンデルフィンゲンの水素供給ステーションは、ダイムラー・グループの研究開発センターのある工場に近い。ダイムラーはジンデルフィンゲンの研究開発センターでメルセデスベンツ「GLC」をベースにした次世代の燃料電池車を開発している。
両ステーションはそれぞれ、1日あたり燃料電池車40台に水素燃料を供給する能力を持つ。
独連邦政府は、水素・燃料電池技術に関する国家技術革新プログラム(NIP)を通して両ステーションの建設に180万ユーロを支援した。