ドイツの大学生、燃料電池を搭載したカーゴバイクを開発

ドイツのコンスタンツ技術経済造形大学(HTWG Konstanz)の学生が修士課程向けのプロジェクト(マスタープロジェクト)を通して、燃料電池を搭載したカーゴバイク(運搬用自転車)を開発した。電動カーゴバイクを改造したもので、運搬用ボックスに2リットルの水素タンクや圧力制御装置を配置した。開発したカーゴバイクの重量は70キログラム、航続距離は150キロメートル。

水素タンクでは水素に300バールの圧力がかかっており、燃料電池に水素を供給する際には圧力制御装置で圧力を0.5バールまで下げている。また、部品の調達では、必要な部品が市販されておらず、オランダやチェコに特注品を発注することもあったという。燃料電池カーゴバイクの開発にかかった費用の総額は、プロジェクト予算の6,000ユーロ以内に収まった。

今回のプロジェクトは、同大学のウド・シェリング教授が修士課程向けに用意した。同教授は、燃料電池を搭載したカーゴバイクの利点について、燃料となる水素を短時間で充填することができ、航続距離を伸ばすことができる、と説明する。

水素燃料は、同大学が2015年に開設した水素供給スタンドで充填することができる。同スタンドは、大学に設置されている太陽光発電施設の電力を使って電解装置(エレクトロライザー)で水素を生成している。

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