スイスの自動車部品・機械大手ジョージ・フィッシャー(GF)の自動車部門であるGFオートモーティブは8月25日、ルーマニアに2工場を持つイタリアのアルミダイカストメーカーEucasting Ro SRLを買収すると発表した。買収手続きは2017年11月に完了する予定。買収金額は公表しないことで合意した。Eucastingの従業員数は約500人、売上高は約5,000万スイスフラン。自動車分野の売上高が全体の60%を占める。
Eucastingはイタリアで1960年に設立された。2006年にルーマニアへ事業を拡大し、ブカレストから西へ100キロメートルに位置するピテシュティに鋳造鋳物工場を建設した。その後、アルミ鋳造部品の大幅な需要拡大を受けて、2010年にピテシュティから南へ約50キロメートルのスコルニチェシュティに2番目の工場を開設した。Eucastingは、自動車部品のほか、照明関連や他の産業用途の製品を生産している。
GFのイヴ・セラ最高経営責任者(CEO)はEucastingの買収について、「顧客基盤と拠点においてGFオートモーティブとの補完効果が高い」と説明する。GFオートモーティブは、乗用車、トラック、産業用途向けに鉄、アルミニウム、マグネシウム製の鋳造部品を、生産している。ドイツ、オーストリア、中国、米国に11の工場を持つ。
(1CHF=115JPY)