独自動車部品大手のボッシュはこのほど、スマートフォンを使った自動車のキーレスエントリーシステム「Perfectly keyless」を開発したと発表した。複数での利用も可能なため、社用車を共同で利用する事業者やカーシェアリングサービスでも利用することができる。
同システムは、デジタルキーの権限が付与されたスマートフォンを携帯しているドライバーが車両の2メートル以内に近づくと、車載センサーがドライバーを認識し、自動でドアのロックを解除する仕組み。スマートフォンが車内にあれば、ボタン操作でエンジンをかけることができる。降車時には、ドライバーが2メートル以上離れると施錠する。これにより、例えば、荷物で両手がふさがっていたり、鍵が直ぐに見つからないといった時の不便を回避することができる。
同システムを利用するためには、スマートフォンにアプリをダウンロードして、セキュリティーキーを作成する必要がある。クラウド経由で、別のスマートフォンにセキュリティーキーを送信し、同じ車両を共同で利用することもできる。複数で利用する場合、各ドライバーに合わせてバックミラーやシートの位置などを自動で調整する。また、デジタルキーを利用できる時間や場所を制限したり、車両を使用した後に権限を削除することもできる。
同システムは、9月にドイツで開催されるフランクフルト国際モーターショー(IAA)に出展する。