トヨタ紡織(愛知県刈谷市)、日本特殊塗料(東京都北区)、スイスの自動車部品大手オートニウムの3社は10月5日、これまでの自動車内装事業における協力関係を強化し、自動車内外装システムのNV(騒音・振動)評価・分析、先行開発を行う合弁会社を設立することで合意したと発表した。年内に新会社を設立する計画で、愛知県丹羽郡にあるトヨタ紡織の大口工場で業務を行う。
新会社の資本金は1億円で、出資比率はトヨタ紡織が49%、日本特殊塗料が26%、オートニウムが25%とする。従業員数は当初、約10人でスタートし、順次、規模に応じて増員していく方針を示している。役員にはトヨタ紡織から2名、オートニウムが1名、日本特殊塗料が1名を派遣する。新会社はトヨタ自動車や他の自動車メーカーを顧客に、NV評価・分析や先行開発を行う。
オートニウムによると、新会社のノウハウは、2018年からトヨタ自動車が最初の顧客として活用する。また、合弁会社にはオートニウムが開発した測定システムやシミュレーションシステムを提供する。
3社は2012年から協力関係にあった。また、オートニウムと日本特殊塗料は50年に渡り協力関係にあり、自動車向けに騒音低減やサーマルマネジメント(遮熱・断熱・保温などの熱対策)に寄与する軽量化技術を自動車メーカーに提供してきた。