スウェーデンの安全システム大手オートリブは11日、米マサチューセッツ工科大学(MIT)の高齢化研究所AgeLab(エイジラボ)と2年間の研究協力について合意したと発表した。自動車分野における人間中心の人工知能に重点を置いた半自動運転車のプロトタイプの開発で協力する。研究成果は、スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズとオートリブが折半出資で設立した自動運転システム用ソフトウエアを開発する合弁会社Zenuityにおけるソフトウエア開発などに活用する予定。
今回の共同研究では、半自動運転車における安全で楽しい体験を実現するため、ドライバーの状態を理解・管理する人工知能システムの開発に取り組む。人と機械の効果的なコミュニケーションと制御の伝達を可能にするディープラーニング(深層学習)アルゴリズムの開発および実世界での評価に重点を置く。具体的には、ドライバーの視線や感情、認知負荷、眠気、手の位置、姿勢などのデータを運転環境の情報と融合させ、安全で信頼性の高い車両の開発に役立てる。