オートニウム、イラン部品会社とライセンス契約

スイスの自動車部品大手オートニウムは11日、イランの自動車部品メーカーAyegh Khodro Toos(AKT)と防音・断熱効果のある多機能部品の生産・販売に関する独占ライセンス契約を締結したと発表した。AKTは、イランの自動車大手イラン・ホドロと仏自動車大手PSAの合弁会社であるIKAP向けにオートニウムの部品を現地生産する。将来は、世界的な自動車大手や現地の自動車メーカーへの部品供給も計画している。

AKTが現地生産するオートニウムの部品が最初に搭載される車両はSUVで、2019年初めに生産が開始される予定。

AKTは、イラン北東部のマシュハドにある工場で、カーペットシステムやインナーダッシュ、フロアインシュレーター、トランクトリムを生産する。これらの部品はオートニウムがスイスのヴィンタートゥールの研究センターで開発したもので、軽量化による燃費改善や二酸化炭素(CO2)排出量の削減、防音性の向上(車内の静音化)、安全性の向上などに寄与する。

イランは人口8,000万人に対し、自動車の生産台数は年約150万台にとどまっており、今後の潜在成長性が大きい。また、中東やコーカサス地域へ自動車を輸出する中核拠点(ハブ)となる役割にも期待がかかる。

AKTは1999年の設立で、自動車・鉄道・船舶向けにシーリング材やダンパーなど防振・防音部品を開発・生産している。従業員数は約80人。PSAやルノー・日産アライアンス、イラン・ホドロのほか、イランの自動車メーカーを顧客に持つ。

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