英乗用車生産、11月は4.6%減少

英自動車工業会(SMMT)が発表した同国の2017年11月の国内自動車生産統計によると、乗用車の生産は16万1,490台にとどまり、前年同月に比べ4.6%減少した。1~11月の累計は、前年同期比2.0%減の157万7,042台となった。

11月は、国内向けが前年同月比28.1%減の2万4,276台と大幅に落ち込んでおり、4カ月連続の減少となった。輸出は1.3%増の13万7,214台と堅調だった。乗用車生産のうち、輸出は11月が全体の85.0%、1~11月の累計では約80%を占めている。

SMMTのホーズ会長は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る不確実性にディーゼル車の税制および大気質(Air Quality Plan)計画の混乱が加わって、国内の新車需要ならびに国内生産に影響を与えいる、と指摘した。また、国外需要が英国の自動車生産の支えになっていると述べ、今後の成長に向けてEUを含めた将来の通商関係を明確にすることの重要性を強調した。

■ 商用車生産9カ月連続で減少、エンジン生産は2ケタの増加

商用車の11月の生産は、前年同月比34.6%減の6,312台となり、9カ月連続の減少となった。SMMTによると、企業の信頼低下や購入サイクルの変動が生産台数に影響している。1~11月の累計は前年同期比15.7%減の7万4,466台だった。

11月のエンジン生産は、前年同月比11.4%増の27万9,532基と、2ケタの伸びを示した。近年の同国における新工場の建設や新しいエンジンモデルへの巨額投資を受けて、国内・輸出向け共に生産が増えている。1~11月の累計は前年同期比6.6%増の254万4,575基だった。

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