ヤラ・インターナショナル、ドイツにアドブルー工場開設

ノルウェーの化学・肥料大手ヤラ・インターナショナルは1日、ドイツ北部のブルンスビュッテルに、ディーゼル車の排ガス処理システムで使われる尿素水「アドブルー(AdBlue)」の新工場を開設すると発表した。欧州および米国における大型トラックや乗用車向けの需要拡大に対応するための措置で、生産能力は年110万トンと世界最大規模を誇る。新工場の開設により、同社のアドブルー工場は計5カ所となる。

アドブルーは、ディーゼル車の排ガス中の窒素酸化物(NOx)を削減する選択触媒還元(SCR)システムに使われている。

新工場への投資は2,800万ユーロ。新工場は、海上輸送用の積み込み施設や、デジタル式無人ゲート付きの24時間7日稼働する全自動式トラック積み込みステーション、世界最大となる1万7,500立法メートルのアドブルー用タンクを備える。

なお、同社のSvein Tore Holsether社長が独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』に明らかにしたところによると、新工場の生産の約97%は、トラックやトラクター向けで、乗用車向けは約3%にとどまる。また、今後さらに生産能力を拡大する可能性もあるとしており、新工場は生産能力を2倍に拡大できる設計になっている、と説明した。

また、同紙によると、アドブルーはドイツでは、BASF、SKW Stickstoffwerke Piesteritz、Finke Mineraloelwerkenの3社も生産している。

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