独自動車大手のダイムラーは2月26日、イスラエルのテルアビブを拠点とするソフトウエア開発の新興企業Anagogに出資したと発表した。米ベンチャーキャピタル会社MizMaaベンチャーズと共にAnagogが資金調達するための投資ラウンドに参加した。
Anagogは、さまざまなセンサーを使ってスマートフォンなどの携帯端末で直接、ユーザーの行動を分析し、人工知能をベースに将来の行動を予測することができるソフトウエアを開発した。このデータ分析に基づいて、ユーザーに適したさまざまなサービスの提供が可能になる。
Anagogが開発した技術は、バックエンドサーバーへデータを送信せずに、携帯端末で直接、データを分析するシステムのため、高いデータ保護を確保できる利点がある。
Anagogは2010年の設立で、2017年にはダイムラー傘下のブランドであるメルセデスベンツによるスタートアップ企業の支援プログラム「ザ・ブリッジ」に参加した。
ダイムラーとはすでに協力関係にあり、2017年9月からドイツ市場に導入したアプリ「EQ Ready App」を共同開発した。
当該アプリは、電気自動車あるいはハイブリッド車への買い替えの判断をサポートするもので、ドライバーの実際の自動車の使用状況を分析し、電気自動車あるいはハイブリッド車を使用した場合と比較する。また、電気自動車あるいはハイブリッド車に買い替える場合、メルセデスベンツまたはダイムラー傘下の小型車ブランドであるスマートのどのモデルが適しているかも提案する。