独自動車大手のBMWは16日、ミュンヘン近郊のオーバーシュライスハイムに3Dプリンター(積層造形)の研究拠点(キャンパス)を新設すると発表した。2019年初めに開設する予定。BMWグループの積層造形に関するノウハウを新拠点に集約し、開発を加速する。投資は1,000万ユーロ以上となる。新拠点には、最大で約80人が勤務することができる。
新拠点には、金属用、樹脂用合わせて30台以上の3Dプリンターを整備する計画。樹脂、金属の両分野における既存技術、新技術を研究し、小規模生産、特注品、量産など様々な目的に適した技術を活用できるようにする計画。
BMWはすでに、「i8ロードスター」の部品や、傘下の小型車ブランドMINIの特注品(カスタマイズ部品)に3Dプリンターを投入している。「i8ロードスター」では、アルミニウム合金を素材としたソフトトップの固定金具(フィクスチャー)を、MINIでは、ダッシュボードの装飾部品などの特注品を3Dプリンターで生産している
長期的には、3Dプリンターを世界の工場に配置し、特注品や小規模生産、各国の特別仕様部品などを現地生産することも視野に入れている。現在は、米国のスパータンバーグ、中国の瀋陽、タイのラヨーン県の3拠点でプロトタイプ部品の生産に3Dプリンターを活用している。