独べバスト、中国でのバッテリー事業を視野=独紙インタビュー

自動車用ルーフシステムなどを生産する独ベバストのホルガー・エンゲルマン社長は、独業界紙『オートモビルボッヘ』によるインタビュー取材の中で、中国事業における今後の目標や事業展開の見通しなどについて語った。同社は現在、中国の10カ所にルーフシステム工場を持つ。今後は、新たに立ち上げたエレクトロモビリティ事業の中国市場進出も視野に入れている。

エンゲルマン社長は、中国での新拠点の開設では、現地当局から手厚い支援を受けた、と説明する。具体的には、迅速な認可手続き、税優遇、新拠点におけるインフラ整備などを挙げた。

同社は大手自動車メーカー(OEM)のほか、中国の現地企業も顧客に持つ。現地企業は中国の売上高の約20%を占めており、増加傾向にあるという。中国における売上高は昨年、初めて10億ユーロを超えた。これは同社の売上全体(35億ユーロ)の約3分の1に相当する。

エンゲルマン社長は今後について、中国の売上高を今後5~6年で20億ユーロに拡大できると見込んでいる、との見解を示した。ただ、ルーフ事業だけでなく、電気暖房システムや、新たに立ち上げたエレクトロモビリティ事業も売上高の拡大に貢献する、と説明した。エレクトロモビリティ事業では、バッテリーシステムの生産に注力する戦略で、当初は、欧州で最初のプロジェクトを立ち上げ、ノウハウを積み上げる計画だが、比較的早い段階で中国でも事業を開始する意向を示した。すでに中国では従業員25人がバッテリー分野のテーマのみに従事しているという。

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