独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車大手アウディは20日、韓国の現代自動車グループと燃料電池技術の開発で協力すると発表した。特許の相互利用や競争上重要ではない部品の共通化などを計画している。今回の合意の実施には、当局の認可が必要となる。両社は協力により、燃料電池車の量産化を加速する。また、他の環境技術での協力についても可能性を模索していく意向を示している。
燃料電池車は、燃料である水素を短時間でタンクに充填できるほか、一回のタンク充填で長距離を走行できる利点がある。
アウディはVWグループ全体の燃料電池技術の開発を主導しており、ドイツのネッカースウルムに同技術の開発拠点を置いている。アウディは2020年代の初めに上級セグメントのスポーティなSUVで同社初の燃料電池車を小規模シリーズとして生産する計画。
アウディは現在、6世代目の燃料電池技術の開発を進めている。現代自動車との特許相互ライセンスは、次世代の開発フェーズに活用する計画で、燃料電池車の生産規模も拡大する計画。