ボルボ・カーズ、モビリティサービスの新ブランド「M」発足

スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは4日、モビリティサービスを提供する新ブランド「M」を立ち上げると発表した。今秋にスウェーデンでベータテスト(発売直前のサービスを実際に使用してもらい、機能や性能などを試験・評価する)を実施し、2019年春からスウェーデンと米国でサービスを開始する予定。Mの中核開発拠点はスウェーデンのストックホルムに置く。

Mのサービスでは、タクシーや公共交通機関の代替となるなるような現行のモビリティサービスにとどまらず、ユーザーのニーズや好み、習慣などを学習し、顧客との関係をパーソナライズしていく方針を示している。

ボルボ・カーズのハカン・サミュエルソン社長は新ブランドの立ち上げについて、「都市部の消費者が従来の自家用車の所有を見直す傾向がみられる中で、Mは我々の答えの一つとなる。消費者にサービスを直接提供するサービスプロバイダーへと進化していく」と述べ、従来の自動車メーカーにとどまらず、新しいモビリティサービスを通して、顧客と新たな関係を構築していく姿勢を示した。

ボルボ・カーズは、同社のカーシェアリングサービス「サンフリート」を2019年に新ブランドMに統合する。サンフリートの統合により一定の顧客基盤を確保し、新サービスを利用できるようにする。サンフリートはスウェーデンに保有車両1,700台を持っており、年50万件の利用がある。

ボルボ・カーズは、Mの発足により、新しい収益源減を確保する。サミュエルソン社長によると、同社は2025年までに500万人を超える直接顧客を持つ営業基盤の構築を目指している。

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