独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は12日、スペイン・ナバラ州のパンプローナ工場で、新たに発売するコンパクトSUV「Tクロス」を生産すると発表した。2018年末から生産を開始する計画。同工場では1984年から小型車「ポロ」を生産しており、「Tクロス」は同工場で生産する2番目のモデルとなる。VWによると、欧州ではコンパクトSUVの市場規模が今後10年で約2倍に拡大するとの予測がある。
「Tクロス」は、「ポロ」と同じプラットフォーム「MQB」をベースにしている。「Tクロス」の導入により、パンプローナ工場の生産規模は、現在(2017年)の年約24万4,000台から、約35万台に拡大する見通し。従業員も約10%の増員が見込まれている。
VWグループはパンプローナ工場における「Tクロス」と「ポロ」の生産に2019年までに約10億ユーロを投資する。VWは2017年末に、フルモデルチェンジした「ポロ」の新世代モデルを市場投入している。
「Tクロス」の発売により、VWが欧州市場で販売するSUVモデルのラインアップは、「Tロック」、「ティグアン」、「ティグアン・オールスペース」、「トゥアレグ」と合わせて計5モデルとなった。新モデル「Tクロス」は、中国と南アメリカ市場でも販売する。