独ダイムラー、米アトランタに「Lab 1886」の新拠点開設

独自動車大手のダイムラーは16日、新しい事業モデルなどのイノベーションを推進するために設置した組織「Lab 1886」の新拠点を米ジョージア州のアトランタに開設した。従業員数は2018年末までに25人となる予定。

アトランタは、ダイムラーやメルセデスベンツの北米拠点とのアクセスが良いほか、優れた大学があるうえ、技術・デジタル分野の企業が増えており、スタートアップ企業のホットスポットとなり得る潜在性を持つことが新拠点を選ぶ際の決め手となった。

「Lab 1886」では、3つの段階(フェーズ)を通じて新事業モデルを開発する仕組みを取る。第1フェーズでは、ダイムラーの従業員や事業部門から新製品や新事業モデルのアイデアを集め、ダイムラーのトップマネージャーや外部のベンチャーキャピタルの専門家で構成される「シャークタンク」でアイデアの潜在性を審査する。第2フェーズで、パイロットプロジェクトや試作品を開発し、第3フェーズで商用化を目指す。

組織名は、ダイムラーグループの礎を築いたゴットリープ・ダイムラーが1886年にドイツのカンシュタットのガレージで最初の1気筒エンジンを開発したことに由来する。大企業としてのノウハウと、スタートアップ企業が持つスピードなどの特徴を組み合わせる狙いがあり、新しいアイデアの受け皿を設けるとともに、事業化に向けた取り組みを支援するシステムを構築していく。

ダイムラーは、ドイツのシュツットガルト、ベルリン、中国の北京にも「Lab 1886」の拠点を持つ。

上部へスクロール