米テスラ、ドイツに工場建設も

米電気自動車メーカーのテスラがドイツに新工場を建設する計画を検討しているもようだ。米経済紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』によると、ラインラント・プファルツ州とザールラント州が候補に挙がっているもよう。テスラのイーロン・マスク社長は6月半ばにツイッターを通じて、欧州工場に関してはドイツが有力候補であり、ベネルクス諸国に近い独仏国境は有意義であるとの見解を示していた。

ドイツ西部のラインラント・プファルツ州は、フランスやベルギー、ルクセンブルクと国境を接する。同州経済省の広報担当者は7月31日、メディアの取材に対し、テスラ工場の誘致に関心があると明らかにした。ラインラント・プファルツ州のプリュムには、テスラが2016年11月に買収した独生産設備メーカーのグローマンの本社もある。

ザールラント州もドイツ西部にあり、フランス、ルクセンブルクと国境を接する。同州のトビアス・ハンス州首相(ドイツキリスト教民主同盟:CDU)とアンケ・レーリンガー(ドイツ社会民主党:SPD)州副首相は、マスク社長のツイッター発信後の6月に連名で書簡を送り、マスク社長をドイツでの協議に招待すると伝えたとされる。

■ NRW州もテスラ工場の誘致に意欲

ベルギー、オランダと国境を接するドイツ西部のノルトライン・ヴェストファーレン州もテスラ工場の誘致に関心を示している。メディア報道によると、同州のアンドレアス・ピンクヴァルト経済エネルギー相(自由民主党:FDP)はテスラ社に書簡を送り、同州のオイスキルヒェンが新工場に適した拠点であると伝えたもよう。同州にはバッテリー研究機関のネットワークがあり、ベルギー、フランス、オランダに近い好条件が揃っていると説明したという。

なお、ノルトライン・ヴェストファーレン州には、独郵便・物流大手ドイツポストDHLグループの子会社で電動小型商用車を開発・生産するストリート・スクーターや小型電気自動車メーカーe.GO Mobileの本社や工場がある。

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