英乗用車生産、6月は5.5%減少

英自動車工業会(SMMT)が7月31日発表した同国の2018年6月の国内自動車生産統計によると、乗用車の生産は12万8,799台となり、前年同月に比べ5.5%減少した。全体の90%弱を占める輸出が6.0%増えたものの、国内向けが47.2%減と大幅に落ち込み、国内の減少を輸出で相殺できなかった。SMMTによると、モデルサイクルや経営上の変更、新しい燃費・排ガス試験方法(WLTP)に向けた次世代自動車技術の準備などが生産に影響した。

1~6月の乗用車生産は、前年同期比3.3%減の83万4,402台だった。内訳は、全体の約80%を占める輸出が0.8%減と前年同期をやや下回った。国内向けは12.9%減と2ケタの減少だった。

■ 6月の商用車生産、6.1%増加

6月の商用車生産は前年同月比6.1%増の7,769台だった。国内向け(3.1%増)、輸出向け(8.1%増)のいずれも前年同月を上回った。

1~6月の累計では、前年同期比5.3%減の4万1,462台に落ち込んでいる。輸出向けは0.2%増と安定しているものの、国内向けが14.9%減と大きく低迷した。SMMTによると、フリート車両の購入サイクルの変動や事業の不確実性が国内市場に影響している。

1~6月の商用車生産のうち、輸出は全体の70%弱を占めた。輸出のうち、欧州連合(EU)向けが約95%を占めている。

■ エンジン生産、6月は3.5%減少・上半期は過去最高を記録

6月のエンジン生産は、前年同月比3.5%減の22万8,324基にとどまった。ただ、1~6月の累計では、前年同期比5.7%増の149万122基となり、上半期(1~6月)として過去最高を記録した。

国内向けが低迷しており、6月は14.9%減、上半期も6.1%減少した。これに対し、輸出は、6月が5.6%増、上半期も14.7%増と好調に推移している。

SMMTのホーズ会長は上半期の記録更新について、数多くのエンジン生産施設へのこれまでの大型投資が反映されている、とコメントした。

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