自動車の排気系部品や暖房システムを製造する独エーベルスペッヒャーは8月28日、中国のエンジンメーカー、中国玉柴国際公司(CYI)と合弁会社を設立する契約を締結した。新合弁会社は、中国の商用車向けに排ガス基準「国6」を満たした排ガス浄化システムを開発・生産・販売する。「国6」は差し当たり、2020年7月に導入される見通し。
新合弁会社Eberspaecher Yuchai Exhaust Technologyの出資比率は、エーベルスペッヒャーが51%、CYIは子会社の広西玉柴機器集団(GYMCL)の子会社Cuangxi Yuchai Exhaust Technologyを通して49%を出資する。
新合弁会社では、広西チワン族自治区の玉林市にあるGYMCLの既存のエンジン工場の近くに新たに工場を建設する計画。新工場では2019年末から、トラック、バス、オフロード車両(トラクター、建機など)に搭載する排ガス浄化システムの生産を開始する予定。初年度は16万ユニットを生産する計画。従業員数は長期的に250人の規模を見込んでいる。
CYIは子会社GYMCLを通して、トラック、バス、乗用車、建機、農機、船舶向けのエンジンを生産している。新合弁会社は、GYMCLのエンジンを搭載する商用車メーカーに、エンジンと排ガス技術を合わせて提供できる。また、新合弁会社は、上海にあるエーベルスペッヒャーのアジア事業統括本部の開発機能を活用することもできる。
「国6」は欧州の「Euro 6」、米国の「EPA 10」に相当する。