BMW、ミュンヘンに走行シミュレーションセンターを建設

独自動車大手のBMWグループは4日、ミュンヘンに新しい走行シミュレーションセンターを開設する計画を発表した。投資額は約1億ユーロで、2020年に完成する計画。BMWグループが進めている研究イノベーションセンター(FIZ)の拡張プロジェクト「FIZ Future」の一環で、同プロジェクトでは、2050年までにミュンヘンにあるFIZを大幅に拡張し、人員も増やす計画。

新しい走行シミュレーションセンターは、8月半ばに着工した。14基のシミュレーターのほか、ユーザーに機能を実際に使用してもらうユーザビリティテストを行うための試験室(ユーザビリティーラボ)などを整備する計画。ドームの中に車両を置き、ドームの壁にプロジェクションで交通状況を映し出す装置も設置する。同センターには、従業員157人が勤務する予定。

同センターでは、様々な運転支援機能や、ディスプレーの新しい表示システムや操作システムなどを疑似的(バーチャル)に試験することができる。再現度の高い(Hi-Fi)シミュレーターを導入する計画で、自動運転技術の開発を強化することができる。例えば、市街地での複雑な交通状況を再現することができるという。バーチャル走行シミュレーションでは、同じ状況を何度も繰り返して試験したり、実際の走行では稀にしか起こらない状況や危険の伴う走行を試験できる利点がある。

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