独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級スポーツカーメーカーであるポルシェは18日、ホログラフィック拡張現実ヘッドアップディスプレー(AR-HUD)を開発するスイスの新興企業WayRayに資本参加すると発表した。投資ラウンド・シリーズCに戦略的リードインベスターとして出資する。今回の投資ラウンドの規模は総額8,000万米ドル(6,900万ユーロ)。現代自動車、JVCケンウッド、複数のファンドが参加している。
ポルシェとWayRayはすでに、イノベーションプラットフォーム「スタートアップ・アウトバーン」の枠組み内で協力していた。今回の出資により、戦略的な協力関係に拡大する。ポルシェはWayRayとの協力強化により、WayRayの技術開発や同社技術の自動車分野における活用を推し進めていく。
WayRayの投影装置は、従来製品に比べ小型のため、さまざまな内装デザインの車両に導入できる利点がある。現在は、ドライバー用だけでなく、助手席用ヘッドアップディスプレーの試験も実施している。
WayRayはチューリヒに本社を置く。従業員数は約250人。ロシア、中国、米国にもオフィスを持つ。また、2019年にはドイツに生産拠点を設ける計画もある。なお、WayRayは、複数の自動車メーカーと協力している。