ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した2018年9月の国内乗用車新車登録は、20万134台にとどまり、前年同月に比べ30.5%減少した。欧州連合(EU)では9月から、すべての新車に新しい燃費・排ガス試験方法(WLTP:乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法)が適用された。このため、前月の8月は、従来のNEDC(新欧州ドライビングサイクル)で認証を受けた車両が8月に前倒しで登録され、前年同月比24.7%増と急伸していた。9月はこの反動があったほか、前年9月に比べて営業日が1日少なかったことも影響した。2018年1~9月の累計は、前年同期比2.4%増の267万3,418台だった。
9月の顧客別の登録台数は、法人が全体の66.1%(前年同月比28.8%減)、個人が33.9%(同33.7%減)を占めた。
燃料別では、ガソリン車が前年同月に比べ25.2%減少し(市場シェア:64.3%)、ディーゼル車は43.8%減(市場シェア:29.3%)と大幅に落ち込んだ。
電気自動車は前年同月比4.9%増の2,357台を確保。ハイブリッド車も15.9%増の1万49台に伸びた。そのうち、プラグインハイブリッド車は24.2%減の2,362台にとどまった。天然ガス車は51.3%減の164台、液化石油ガス車も48.2%減の147台と低迷した。
ブランド別では、ドイツ勢は、アウディ(77.7%減)、ポルシェ(75.5%減)、VW(61.9%減)が大幅に減少。BMWが最大の市場シェア(12.3%)となった。
国外ブランドでは、最大手のシュコダが43.6%減の1万981台に急落した一方、ジープ(79.7%増)、ジャガー(33.9%増)は大きく伸びた。
日本勢は、三菱自(35.3%増)、マツダ(1.8%増)が前年同月を上回ったものの、ホンダ(59.0%減)、日産(32.1%減)、スバル(28.6%減)、レクサス(27.3%減)、スズキ(15.4%減)、トヨタ(6.3%減)は販売を大きく落とした。
■ 9月の生産・輸出、大幅に減少
独自動車工業会(VDA)によると、9月の国内受注は前年同月に比べ19%減少し、国外受注も9%減少した。1~9月では、国内受注が前年同期に比べ約2%減少、国外受注は1%増加している。
また、9月の国内生産は、前年同月比24%減の40万1,800台、輸出も21%減の32万400台と、大幅に減少した。1~9月では、国内生産が前年同期比8%減の393万7,300台、輸出は7%減の306万7,300台だった。