スイスの電池メーカー、ルクランシェとノルウェーの海洋エンジニアリング大手コングスバーグ・マリタイムは12日、電動の海洋船舶への電力供給で提携すると発表した。電気およびハイブリッドの駆動システムを開発し、船舶の省エネ性能の向上と環境負荷の低減に貢献する。
ルクランシェは提携を通じ、海洋船舶向けとしては最大級のシングルバッテリーシステムを9隻分(総発電容量45メガワット時)供給する。バッテリーセルはルクランシェのドイツ工場から調達し、スイス国内の工場でシステムを組み立てる。
提携するプロジェクト例の1つは、ノルウェーの肥料大手ヤラが開発した世界初の完全電動・自動コンテナ船「ヤラ・ビルケランド」向けで、年間でトラック4万台に相当するCO2と窒素酸化物(NOx)排出量の削減が期待される。
いま1つは、伊海運大手グリマルディ・グループの「グリマルディ・グリーン第5世代」(GG5G)と呼ばれる船舶に関するもので、化石燃料と組み合わせるハイブリッド駆動システムを供給する。