英乗用車生産、10月は9.8%減少

英自動車工業会(SMMT)が11月29日発表した同国の2018年10月の国内自動車生産統計によると、乗用車の生産は14万374台となり、前年同月に比べ9.8%減少した。内外市場の混乱や、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる政策の不透明感、モデルチェンジなど様々な要因が影響している。内訳は、国内向けが12.1%減の2万4,246台と、5カ月連続の減少となった。輸出向けも10月は9.3%減の11万6,128台に低迷した。

1~10月の累計は、前年同期比6.9%減の131万2,304台となった。内訳は、国内向けが18.0%減の24万4,603台、全体の8割を占める輸出向けも4.0%減の106万7,701台に低迷した。

■ 商用車生産、10月は31.0%増加

10月の商用車生産は、前年同月比31.0%増の9,066台に拡大した。国内向けが61.9%増の4,815台と好調だった。輸出も7.7%増の4,251台に伸びている。1~10月の累計は、前年同期比2.5%増の6万9,825台。内訳は、国内向けが3.5%増の2万7,106台、輸出向けは1.8%増の4万2,719台となっている。

SMMTのホーズ会長は10月の大幅な増加について、「商用車セクターでは、前年同月比の伸び率に自然変動のある購入サイクルが大きな影響を与える可能性があることに常に注意する必要がある」とコメントした。その一方で、10月までの登録台数が緩やかながらも伸びていることは前向きな要素である、との見解も示している。

■ エンジン生産、10月は0.1%減少

10月のエンジン生産は、前年同月比0.1%減の26万2,981基と、僅かに減少した。内訳は、国内向けが21.7%減と、6カ月連続で前年同月を下回った一方、輸出は20.0%増と好調だった。

1~10月の累計は、前年同期比2.6%増の232万4,921基となり、230万基を超えた。国内向けが12.6%減と低迷する一方、全体の約60%を占める輸出向けは15.2%増と好調だった。

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